慢性腎臓病(CKD)のステージ分類と特徴

CKDとは

慢性腎臓病(CKD: Chronic Kidney Disease)は、腎臓の障害や機能低下が慢性的に続く状態を指します。 早期発見・早期治療が重要で、適切な管理により進行を遅らせることができます。

CKDの診断基準

  • 腎臓の障害を示す所見が3ヶ月以上持続
  • GFR 60 mL/min/1.73m2未満が3ヶ月以上持続

CKDステージ分類

ステージ GFR値 重症度 主な対応
G1 ≧90 正常または高値 原疾患の治療、生活習慣の改善
G2 60-89 軽度低下 腎機能低下の進展予防
G3a 45-59 軽度~中等度低下 合併症の評価・管理
G3b 30-44 中等度~高度低下 専門医への紹介を検討
G4 15-29 高度低下 腎代替療法の準備
G5 <15 末期腎不全 腎代替療法の開始

各ステージの特徴と対応

G1・G2期(早期CKD)

  • 生活習慣の改善が重要
  • 血圧・血糖の管理
  • 定期的な検査による経過観察

G3期(中期CKD)

  • 合併症の予防と治療
  • 薬剤投与量の調整
  • 専門医との連携

G4・G5期(進行期CKD)

  • 腎代替療法の準備
  • 厳密な管理が必要
  • 合併症の積極的治療

生活指導のポイント

食事療法

  • 塩分制限
  • タンパク質制限
  • カリウム制限

生活習慣

  • 適度な運動
  • 禁煙
  • 適正体重の維持

重要ポイント

  • 早期発見・早期治療が重要
  • 定期的な検査で経過観察
  • 生活習慣の改善が基本

注意事項

  • 本情報は一般的な指針です
  • 個々の状況により対応は異なります
  • 必ず医師に相談してください

参考文献

  • ・日本腎臓学会編:CKD診療ガイド2018
  • ・KDIGO 2012 Clinical Practice Guideline