尿蛋白/クレアチニン比(UPCR)計算ツール

随時尿の尿蛋白と尿クレアチニンから、UPCR(g/gCr)と蛋白尿区分をすばやく確認できます。

g/gCr換算 mg/gCr表示 CKD評価補助
尿蛋白と尿クレアチニンからUPCRを計算するツールの解説画像
尿蛋白と尿クレアチニンを用いてUPCR(g/gCr)を確認し、蛋白尿区分の目安を把握します。

UPCR計算フォーム

検査票の単位に合わせて選択してください。
尿クレアチニンが低すぎる検体では、結果の解釈に注意が必要です。

計算結果

UPCR
0.30
g/gCr
換算値
300
mg/gCr
A2相当:軽度から中等度の蛋白尿

継続する場合は、eGFR、尿沈渣、血圧、糖尿病・高血圧などの背景因子と合わせて評価します。

尿蛋白/クレアチニン比(UPCR)の見方

UPCRは、随時尿の尿蛋白濃度を尿クレアチニン濃度で割って求める指標です。尿は水分摂取や脱水で濃くも薄くもなるため、尿蛋白だけを見ると過大評価・過小評価が起こり得ます。尿クレアチニンで補正することで、24時間蓄尿を行わなくても蛋白尿の程度を推定しやすくなります。

このページの主目的は「尿蛋白 クレアチニン比 計算ツール」を探している方が、検査票の数値からUPCRを計算し、次に何を確認すべきか判断しやすくすることです。CCrやeGFRそのものを計算するページではないため、腎機能の濾過能力は必要に応じてeGFR計算ツールCCr計算ツールで別途評価してください。

UPCRの計算式と単位換算

基本式

UPCR(g/gCr) = 尿蛋白(mg/dL) ÷ 尿クレアチニン(mg/dL)

UPCR(mg/gCr) = UPCR(g/gCr) × 1000

尿蛋白と尿クレアチニンがどちらも mg/dL で記載されている場合、割り算した値をそのまま g/gCr として扱えます。単位が mg/L や g/dL の場合は、同じ濃度単位にそろえてから計算します。

UPCR計算でよく使う単位換算
検査票の単位 mg/dLへの換算
mg/dL そのまま使用 尿蛋白 30 mg/dL、尿Cr 100 mg/dL → UPCR 0.30 g/gCr
mg/L 10で割る 尿蛋白 300 mg/L → 30 mg/dL
g/dL 1000を掛ける 尿蛋白 0.03 g/dL → 30 mg/dL

尿蛋白/クレアチニン比の基準値とCKD評価

一般的には、UPCRが低いほど蛋白尿は少なく、高いほど腎障害のリスク評価で注意が必要になります。ただし、基準値は測定法、対象疾患、施設の報告形式によって差があり、単回の値だけで診断を完結させるものではありません。

随時尿UPCRの実務的な目安
UPCR 蛋白尿区分の目安 確認したいこと
< 0.15 g/gCr A1相当:正常から軽度 尿潜血、eGFR、既往歴と合わせて通常の経過観察を検討します。
0.15 - 0.49 g/gCr A2相当:軽度から中等度 再検、早朝尿、血圧、糖尿病、薬剤、感染や運動後採尿の影響を確認します。
≥ 0.50 g/gCr A3相当:高度 持続する場合は腎臓専門医への相談、尿沈渣、血清アルブミン、腎機能推移を確認します。

CKDの評価では、G区分(eGFR)とA区分(尿蛋白または尿アルブミン)を組み合わせるとリスクの見落としを減らせます。たとえばeGFRが60以上でも、UPCRが持続的に高い場合は「腎機能が正常だから問題ない」とは言い切れません。反対に、脱水、発熱、運動後、尿路感染などで一時的に上がることもあるため、臨床状況との照合が重要です。

UPCRとUACRの違い

UPCR:尿蛋白/クレアチニン比

尿中の総蛋白を評価する指標です。糸球体疾患などで蛋白尿の量を把握したい場面、尿蛋白定性が陽性だった後の定量評価、CKDの進行リスク確認に使われます。

  • 単位:g/gCr、mg/gCr
  • 総蛋白を反映
  • 高度蛋白尿の把握に向く

UACR:尿アルブミン/クレアチニン比

尿中アルブミンを評価する指標です。糖尿病性腎症や早期CKDのリスク評価では、総蛋白よりアルブミン尿の把握が重視されることがあります。

  • 単位:mg/gCr
  • アルブミンを反映
  • 早期リスク評価に向く
使い分けの要点:糖尿病患者や微量アルブミン尿の評価ではUACR、尿蛋白定性陽性後の総蛋白量把握や非糖尿病性腎疾患の評価ではUPCRが有用です。どちらを使うべきかは疾患背景と検査目的で変わります。

計算例:尿蛋白30 mg/dL、尿クレアチニン100 mg/dL

尿蛋白30 mg/dL、尿クレアチニン100 mg/dLの場合、UPCRは 30 ÷ 100 = 0.30 g/gCr です。mg/gCrでは300 mg/gCrとなり、目安としてはA2相当に入ります。

この結果だけで腎疾患を確定するのではなく、同じ患者の過去値、eGFR、尿潜血、血圧、糖尿病の有無、発熱や運動後採尿の可能性を確認します。再検しても同程度以上の蛋白尿が続く場合は、腎臓専門医への相談や追加検査を検討します。

よくある質問

はい。UPCRは随時尿で蛋白尿の程度を推定する目的で使われます。ただし、早朝尿のほうが運動や日内変動の影響を受けにくい場合があります。異常値が出た場合は、採尿条件を確認して再検することがあります。

必ずしもそうではありません。CKDは腎障害やeGFR低下が一定期間持続することを含めて判断します。発熱、尿路感染、激しい運動、脱水、月経混入などで一時的に上昇することもあるため、持続性と背景因子の確認が必要です。

尿蛋白定性は簡便なスクリーニングで、尿の濃さに影響されます。UPCRは尿クレアチニンで補正するため、蛋白尿の量をより定量的に評価できます。定性陽性が続く場合はUPCRやUACRで確認する流れが実務的です。

同じではありません。UPCRは総蛋白、UACRはアルブミンを測定します。糖尿病性腎症の早期評価ではUACRが重視されます。検査目的が「総蛋白量の把握」なのか「アルブミン尿の早期検出」なのかを確認してください。

参考文献・参照情報

医療免責事項:本ツールは医療従事者の判断を補助するための計算ツールです。診断、治療方針、紹介判断は、患者背景、症状、他の検査結果、施設基準値を含めて総合的に行ってください。