尿アルブミン/クレアチニン比(UACR)計算ツール

随時尿の尿アルブミンと尿クレアチニンから、UACR(mg/gCr)とアルブミン尿区分を確認できます。

mg/gCr換算 A1/A2/A3区分 早期CKD評価
尿アルブミンと尿クレアチニンからUACRを計算するツールの解説画像
尿アルブミンと尿クレアチニンを用いてUACR(mg/gCr)を確認し、アルブミン尿区分の目安を把握します。

UACR計算フォーム

mg/L と μg/mL は同じ濃度として換算できます。
尿クレアチニンが低すぎる検体では、採尿条件や希釈尿の影響を確認します。

計算結果

UACR
300
mg/gCr
換算値
0.30
g/gCr
A3相当:高度アルブミン尿

持続する場合は腎障害リスクが高いため、eGFR、血圧、糖尿病管理、尿沈渣と合わせて評価します。

尿アルブミン/クレアチニン比(UACR)の見方

UACRは、随時尿中のアルブミン濃度を尿クレアチニン濃度で補正した指標です。尿の濃さは水分摂取、脱水、採尿時間によって変わるため、尿アルブミン濃度だけでは過大評価や過小評価が起こることがあります。尿クレアチニンで補正することで、アルブミン尿の程度をより実務的に比較できます。

このページは「尿アルブミン クレアチニン比 計算ツール」を探している方が、検査票の数値からUACRを計算し、A1・A2・A3区分の目安を確認するためのページです。腎機能そのものの濾過能力は、必要に応じてeGFR計算ツールCCr計算ツールで評価してください。

UACRの計算式と単位換算

基本式

UACR(mg/gCr) = 尿アルブミン(mg/dL) ÷ 尿クレアチニン(mg/dL) × 1000

UACR(g/gCr) = UACR(mg/gCr) ÷ 1000

尿アルブミンが mg/L または μg/mL で記載されている場合は、10で割ると mg/dL に換算できます。尿クレアチニンも同じ濃度単位にそろえてから計算します。

UACR計算でよく使う単位換算
検査票の単位 mg/dLへの換算
尿アルブミン mg/L 10で割る 30 mg/L → 3 mg/dL
尿アルブミン μg/mL 10で割る 30 μg/mL → 3 mg/dL
尿クレアチニン mg/dL そのまま使用 尿Alb 3 mg/dL、尿Cr 100 mg/dL → UACR 30 mg/gCr

尿アルブミン/クレアチニン比の基準値とA分類

CKDの評価では、eGFRによるG分類と、尿アルブミンまたは尿蛋白によるA分類を組み合わせます。UACRは特に糖尿病性腎症や早期CKDのリスク評価で重要です。単回の値だけで診断を完結させず、持続性、採尿条件、感染、運動、月経混入などの影響も確認します。

UACRによるアルブミン尿区分の目安
UACR A分類 確認したいこと
< 30 mg/gCr A1:正常から軽度増加 eGFR、尿潜血、糖尿病・高血圧の有無を含めて通常の経過を確認します。
30 - 299 mg/gCr A2:中等度増加 微量アルブミン尿として扱われる範囲です。再検、血圧、血糖管理、薬剤影響を確認します。
≥ 300 mg/gCr A3:高度増加 持続する場合は腎障害リスクが高いため、専門医相談や追加検査を検討します。

eGFRが保たれていても、UACRがA2以上で持続する場合は腎障害のサインになり得ます。反対に、発熱、激しい運動、尿路感染、月経混入などで一時的に上昇することもあります。検査結果は、経時変化と臨床背景を合わせて解釈してください。

UACRとUPCRの違い

UACR:尿アルブミン/クレアチニン比

尿中アルブミンを評価する指標です。糖尿病性腎症、早期CKD、心血管リスクを含むリスク評価で使われる場面が多く、軽度のアルブミン尿を拾いやすいことが特徴です。

  • 単位:mg/gCr
  • アルブミンを反映
  • 早期リスク評価に向く

UPCR:尿蛋白/クレアチニン比

尿中総蛋白を評価する指標です。尿蛋白定性が陽性だった後の定量評価、糸球体疾患、蛋白尿量が多いケースの把握ではUPCRが使いやすい場面があります。

  • 単位:g/gCr、mg/gCr
  • 総蛋白を反映
  • 蛋白尿量の把握に向く
使い分けの要点:糖尿病性腎症や早期CKDのスクリーニングではUACR、総蛋白量の把握や高度蛋白尿の評価ではUPCR計算ツールが役立ちます。

計算例:尿アルブミン30 mg/L、尿クレアチニン100 mg/dL

尿アルブミン30 mg/Lは3 mg/dLに換算できます。尿クレアチニン100 mg/dLの場合、UACRは 3 ÷ 100 × 1000 = 30 mg/gCr です。これはA2の下限付近にあたり、持続する場合は微量アルブミン尿として扱われる範囲です。

この値だけで診断を確定するのではなく、再検での持続性、糖尿病・高血圧の管理状況、eGFRの推移、尿潜血や尿沈渣所見を確認します。糖尿病患者では、血糖管理、血圧管理、腎保護薬の適応などを総合的に検討します。

よくある質問

はい。UACRは随時尿でアルブミン尿を評価する目的で使われます。ただし、日内変動や運動の影響を受けることがあるため、異常値が出た場合は採尿条件をそろえて再検することがあります。

必ずしもそうではありません。CKDは腎障害やeGFR低下が一定期間持続することを含めて判断します。尿路感染、発熱、運動後、脱水、月経混入などで一時的に上昇することもあるため、持続性と背景因子を確認します。

実務上はUACR 30-299 mg/gCrが微量アルブミン尿または中等度増加アルブミン尿として扱われます。現在の分類ではA2に相当します。糖尿病や高血圧がある場合は、持続性と治療介入の必要性を確認します。

目的が異なります。尿蛋白定性は簡便なスクリーニングですが、軽度のアルブミン尿を見逃すことがあります。糖尿病性腎症や早期CKDの評価ではUACRが有用です。総蛋白量を把握したい場合はUPCRも併用します。

参考文献・参照情報

医療免責事項:本ツールは医療従事者の判断を補助するための計算ツールです。診断、治療方針、紹介判断は、患者背景、症状、他の検査結果、施設基準値を含めて総合的に行ってください。